2014年1月4日土曜日

新聞記者がやって来た!

1月4日付けの南日本新聞19面、
「生きる。働く。かごしま2014 <震災機に移り住んだ3組>」
の一組として夫婦で紹介していただいた。

もともと取材の依頼は夫にあった。
蒲生のスーベニアというお店のオープニングパーティ当日、
夫が行ったポエトリーリーディングを観たという記者さんに
声をかけていただいたのである。

当初、夫は取材を受けることを躊躇していたが、
新聞に掲載となれば「これも親孝行のひとつでは?」と思い、
少しだけ説得してみた。
すると「それもそうかもね」と夫。

私は正直言うと掲載云々は別として、
“新聞記者の取材が見てみたい!”という気持ちがおおいにあった。
編集者・ライターとして自らが取材をすることは多々あるが、
他人が取材する場面はあまりお目にかかる機会がない。
ましてや新聞記者の取材となれば、“どんなものなんだろう”と
否応なしにワクワクしたのである。

取材当日、新聞記者と言えばスーツに七三分けをやや振り乱したおじさん、
そんなイメージをもっていたのだが、やって来たのはカジュアルかつ上品な女性だった。

あいさつも早々にわが家のこたつへ入ると、するすると話し始めた。
私がキッチンでお茶をいれている間に夫との会話がどんどんと進む。

お茶をお出しして私も席につく。
普段、初対面の人に対して人見知りがちな夫が何やら饒舌に話している。

記者さんはICレコーダーを準備することなく、自然体のまま話を聞いていた。
いつの間にかバッグから取り出した手元のノートには
自分だけが読み取れるようなザッとしたメモをとっている。
その振る舞いは、まるでわが家でくつろぐ親戚のようだ。

思わず「ICレコーダー使わないんですね」と言った私にも
記者さんは「ええ」とにこやかに答えるまでだった。

“ほほん!  なんてスマートな取材!”。
私は内心、記者さんの取材ぶりに感激していた。
取材先の家にも、人にもするりと溶け込み、ナチュラルに話を引き出す。
相手に壁を作らず、決して緊張させない。
さりげなく不足の情報を質問するものの、話は止めない。
熱のある相づちで相手の気持ちを盛り上げる気遣い。

さすがだった。これはぜひ見習いたい!

結局、夫も私もなんだかんだよく話して、取材は1時間半にも及んだ。
記者さんは6ページにも渡って書いたノートをめくって
「たくさん話をしてくれて、ありがとうございました」と言った。

“ああ、話が膨らみ過ぎてまとめるの大変だろうな”
なんて考えてしまったのは、私の職業病かもしれない。










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